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About me

小さい時から散歩で行ける範囲に自然がありました。

未知のものを探すことに興味を持ち、体験するという

喜びを感じていました。田舎に住んでいた幼少期は、

同世代の友達が周りに少なかったせいか、一人で過ご

す時間に絵を描いたり、何かを作ったり、手を動かす

こと全般が好きでした。

現在の私の制作活動は、そんな昔からのごく自然な

日常生活の延長にあるように思います。

 

大学では油彩画を専攻しました。絵のモチーフには、

日々の生活で感じた私的な感情から、個人の主観の恣

意を離れて、そこにある普遍性を探りながら描いてい

ました。卒業後も絵を描くことを続けていましたが、

油彩にこだわらず、さまざまな画材を試している中、

身近にある布や糸を使ってみると、しっくりくるもの

がありました。その頃から、洋裁好きだった祖母の家

に住んでいたため、祖母の遺した素材が家には豊富に

ありました。

 

身近な素材で作った小作品は、とても主観的で絵日

記を書いているようなものでしたが、作品がたくさん

出来発表したところ、意外なことに多くの方に気に入

ってもらい、もらわれて行きました。後日それらが様

々な使い方をされていることを知り、私が私的な思い

を乗せたものから、新たな物語が生まれてきているこ

とに、不思議な感覚を覚えるとともに、大変喜びを感

じ、それが今のものづくりにつながっています。

 

制作の時間は、自分・もの・過去と向き合う特別な

時間です。日々の現実はさまざまなことがありますが、

制作をすることで、ふと日常から得られるものを見逃

さないように目線も変わってきているのではないかと

思います。

風景.jpg
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